Photo by Madoka Kusakabe
岐阜県白川村に1ヶ月滞在し、村で一番大きな合掌造りである旧遠山家住宅で作品を制作、展示をした。
合掌造りは積雪や強風といった力を受けると緩やかに変形してその負荷を分散させる構造で作られている。ネソと呼ばれる結束材で木材を縛って固定しているが、その結び方は決まった方向に力が加わることで強く締まるため、変形は一定のところで止まり、建物としての形を崩すことはない。柔軟な構造が建築物としての強さにつながっている。
「結」と呼ばれる地域の共同体によって伝えられてきたこの合掌造りの工法を引用し、できるだけ簡単で素朴な作りで、そして我々にとって最も普遍的な負荷である重力の働きによってその形を保つ作品を制作した。
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